2007年3月20日火曜日

花は花のまま 我は我のまま そのまんま

●「花は花のまま」
今年は暖冬のせいでほとんど雪が降らなかったせいもあり、あっという間に春を迎えてしまいました。春といえば桜をはじめ多くの花が咲き、私たちを楽しませてくれます。その花々は梅は梅、桜は桜、チューリップはチューリップというように梅が桜になったりしません。あたりまえですね。しかし人間は…

●「我は我のまま」
我々人間の場合も同じです。私はあなたでもなく、あなたは私でもなく、私は他の誰でもない私です。私は私のまま、あなたはあなたのままです。
人は救いを求めるとき、「このままの自分ではいけない」「このままでは救われるはずがない」と自分を変えること、「変わらなくては!」と考えますが、それぞれのひとがすでにそのままで尊いのです。SMAPの「世界に一つだけの花」という曲に「もともと特別なオンリーワン」というフレーズがそのことを教えてくれているような気がします。

自分はできた人間ではありません。毎日、あれこれ自分勝手なことをいって、生活しているのも私。ひとを妬み恨んだりしてしまうのも私。このように煩悩にまみれた生活を毎日毎日送っているのが私、おそらく一生治らないでしょう。

●「そのまんま」
最近、宮崎県知事、そのまんま東こと東国原英夫氏がテレビを賑わしていますね。その「そのまんま東」の「そのまんま」です。田中さんでしたら「そのまんま田中」佐藤さんなら「そのまんま佐藤」なのです。もっといえば、その「東」「田中」「佐藤」といった名前は他人と区別するためにつけられたものですから、名前を省いて「そのまんま」だけでいいのです。名前を超えたもっと本質的な自分、そのまんまの自分「我」です。
「我」なくして「我なし」です。

そのまんま、ありのままの自分、本来、救われるはずのない私が救われていく世界が、親鸞聖人の他力の教えなのです。私が私のまま救われていける世界。あなたがあなたのまま救われていける世界。そしてお互いが認め合える世界。。。合掌